ユーロドル、ドル円、ユーロ円通貨ペアの相関関係について

前回は1日という短期チャートで相関関係を比べてみました。

>通貨の相関関係。EUR/USD(ユーロドル)USD/JPY(ドル円)EUR/JPY(ユーロ円)

今度は相関データと中長期チャートから3通貨ペアの動きを比較してみたいと思います。

まずは同時期の日足ベース(1日に1本ロウソク足を作る)チャート。

USDJPY(ドル円)

ドル円チャート

レンジ相場から後半は急激なドル高方向へ。

EURJPY(ユーロ円)

ユーロ円チャート

美しいトレンドをつくり、完全にユーロ高、円安方向へ。

EURUSD(ユーロドル)

ユーロドルチャート

深い押し目を作りながらも、流れはユーロ高、ドル安。

チャートからわかること

3つのチャートを比べてみたところ、

1.EURUSDとEURJPYは相関が比較的強い

ユーロドルとユーロ円のチャートは似たような同じ動きをしている・・・ことがわかります。

特にユーロが買われると2つの通貨ペアともユーロ高(チャート上昇)トレンドを形成しています。

2.USDJPYは独特な動きをする

EURUSDチャートでユーロ安(ドル高)が進んだ時期、USDJPY(ドル円)も一緒にドル高方向に動いているのがわかります。

しかしチャート全体で比較してみるとユーロドル、ユーロ円との相関は弱いのかなと判断できそうです。

統計データで調べてみた

さらにOandaやセントラル短資FXで公開されている通貨ペアの相関関係データを調べてみました。

※数値は-1.0〜+1.0で表示。+1.0に近いほど強い相関(同じ動き)。-1.0に近いほど強い逆相関(正反対の動き)。

結果は、

EUR/USDとUSD/JPY

  • -0.89(過去1年間)
  • 0.32(過去200日)
  • -0.21(過去6カ月)
  • 0.35(過去3カ月)

過去1年間では-0.89と逆相関の強い動きをしているようです。しかし、最近のデータでは-0.21〜0.35と関係性が弱いようです。

EUR/USDとEUR/JPY

  • 0.51(過去1年間)
  • 0.47(過去200日)
  • 0.90(過去6カ月)
  • 0.86(過去3カ月)

ユーロドルとユーロ円は直近6カ月では相関関係が強い結果になりました。上記に載せたチャートと矛盾していないですね。

USD/JPYとEUR/JPY

  • -0.07(過去1年間)
  • 0.99(過去200日)
  • 0.24(過去6カ月)
  • 0.78(過去3カ月)

このデータから判断するのは難しい・・・。似たような動きをする時期もあり、バラバラに動く時期もまたあり・・・意味不明です。

上のチャートと相関データから総合的に判断すると、相関関係は決して強くない・・・と判断できそう。