FXのスキャルピングとは

スキャルピング(スキャル)とは何か基本的なことのまとめ。

早ければ数秒、数分内で注文と決済を済ませてしまうFXのトレード手法の一つ。主にティックチャート、1分足、5分足の短い時間足チャートを分析しながら、抵抗線、トレンドライン、移動平均線(MA)を駆使しエントリーポイントを探して短期売買を繰り返していきます。ちなみにスキャルピングを「スキャル」とか「スキャ」と略して表現する人もいます。
FXスキャルピング

メリットはトレードチャンスが多い

デイトレードやスイングトレードに比べて一日に何度もトレードチャンスが訪れます。デイトレードは1日の中でもエントリーポイントが限定されるのですが、スキャルピングは小さな値動きでも稼げるので、トレードポイントを見逃しても待っていれば次の買い場は何度でも訪れます。また小幅なレンジ相場からトレンド発生までどんな環境でも対応できるのもスキャルピングの特徴です。相場や時間帯を選ばず好きな時にトレードを始められるのが魅力。一日に100回以上トレードするツワモノもいるらしい。

エントリーポイントを絞る

どんな相場環境でもトレードできる一方、あれもこれも手を出すとトレード手法が確立しなくなります。まずは1つ自分の得意な勝ちパターンとルールを作りスキャルピングのテクニックを磨きましょう。

スキャルピングと時間帯

「トレードチャンスが多い」と矛盾しますが、スキャルピングに向いている時間帯(相場)とそうでない時があります。

具体的なスキャルに向いた時間帯(相場)

  • 落ち着いた相場 ※指標発表時など荒れ相場には向かない
  • レンジ相場(一定の幅がある)
  • しっかりとしたトレンド、または緩やかなトレンド相場

スキャルピングに向いた時間帯相場
一定間隔でチャートに規則性がある相場だと勝ちやすくなります。

逆にスキャルに適さない時間帯

  • 荒れた相場=ロンドンマーケットオープン時&ニューヨークマーケットオープン時など
  • 指標発表時=指標スキャル

荒れた相場はスキャルピングに適さない
上下に荒ぶるチャートはリスクあり。

コツコツドカンの大きく損を出すドカンを回避しましょうということです。
チャートが乱高下する荒れ相場はスリッページする可能性高い。

スキャルは難易度が高い。高度なテクニックが求められる

「何回もトレードチャンスが来るなら初心者でも簡単に儲けられそう」と思った方、ちょっと待ってください。スキャルピングには最大の問題があります。それは「スキャルピングで安定的に勝ち続けるのは高度なテクニック&取引環境が求められる」のです。安定的が重要で、不安定で良いなら誰でも勝てます。

ためしにMT4をインストールしていたら1分足チャートを表示してみてください。
トレンドラインやサポート・レジスタンスラインが効いてる場面もありますが、突然チャートが乱高下したり、抵抗線が簡単に破られたりするシーンも多々見られます。つまりトレンドラインのような未来予測的なテクニカルツールが通用しない。チャートは短い時間足ほどテクニカル分析が難しくなるわけです。そこにFX会社の約定力と1回エントリーごとにスプレッド分の損失が加わります。

低スプレッド通貨ペアと約定力

FX取引は1トレードごとにスプレッド分の損をします。なのでスキャルピングをするには必然的にスプレッドの低い通貨ペアを選ばなければなりません。(それと低スプレッドを提供しているFX会社)となると、第一候補はEUR/USD(ユーロドル)・USD/JPY(ドル円)あたりに絞られます。日本の業者ならEUR/JPY(ユーロ円)も対象になるかも。具体的なスプレッドの開きは1pips以上だと厳しいかなという印象です。

もう1点は確実な約定力(スピード)です、注文画面から「注文オーダー」をクリックして、スリップせずに瞬間的に注文が確定する・・・そんな発注システム。現状では完璧な約定力を誇るFX業者を求めるのも探すのも難しいと思いますので、ある程度の妥協は必要でしょう。

狙うpipsと損切り

スキャルピングで狙う利益(リワード)について。少なくて2pips、通常は2pips-10pipsの範囲をターゲットにするトレーダーが多いようです。粘ると最大20pipsくらいでしょうか。損失リスクは2pips~5pips位に収めるのが平均でしょう。
ただ、2-5pipsできっちりストップ注文出すのは難しい。

FX業者はスキャルピング禁止規制へ?

最後に、最近スキャルピング取引を独自に禁止しようというFX会社が多くなっているようです。
すべての業者さんではないらしいのですが、高頻度注文を乱発されるとシステムに負荷とか、カバー先問題とかいろいろ困るのでしょう。
スキャルピング禁止と明確に表示されているより、「当社の発注システムに負荷を掛ける行為~」と取引規約に濁して載せているようです。
そのうち各社の現状を調べてブログで取り上げてみたいと思います。